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京都府立医科大学 細胞分子機能病理学 (主宰: 原田 義規) Department of Pathology and Cell Regulation, Kyoto Prefectural University of Medicine |
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-研究内容-
生体医用光学を駆使した分子病態解析法の開発
本学の病理学教室は、最先端のオプティクス・フォトニクス技術をいち早く取り入れ、医学と光学の融合研究において世界をリードしてきました。現在は、細胞・組織を無標識のまま分子分析できるラマン分光法、腫瘍細胞を感度よく特異的に検出できる5-ALA法、可視・近赤外光ではアクセスできないユニークな情報が得られる紫外イメージング法などの研究を行い、細胞・組織の分子分析と病態解析を行える新規手法の確立を目指しています。ラマン分光法では、細胞や組織の散乱光に含まれる分子情報(指紋)を分析することにより、虚血性心疾患や脂肪性肝疾患の病態判定や末梢神経とその周辺組織の識別を無標識のまま低侵襲的に行えることを明らかにしています。5-ALA法では、腫瘍細胞において特異的に蓄積するprotoporphyrin Ⅸの蛍光を測定することにより、消化器領域の癌原発巣及びリンパ節転移を正確に検出できることを明らかにしています。紫外イメージングの研究では、紫外光を吸収する分子を特異的に検出することにより、腫瘍蛍光イメージングや細胞内核酸ラマンイメージングなどを実現しています。 主要参考文献 S. Ohira, et al., Sci. Rep. 7, 42401 (2017). Y. Kumamoto, et al., Sci. Rep. 7. 845 (2017). N. Koizumi, et al., Eur. J. Surg. Oncol. 42, 1236 (2016). Y. Kumamoto, et al., Biomed. Opt. Express 7, 158-170 (2016). T. Minamikawa, et al., Sci. Rep. 5, 1716 (2015). N. Nishiki-Muranishi, et al., Anal. Chem. 86, 6903-6910 (2014). T. Minamikawa, Histochem. Cell Biol. 139, 181-193 (2013). K. Imaizumi, et al., Gastrointest. Endosc. 75, 110-117 (2012). Y. Harada, et al., Histochem. Cell Biol. 132, 39-46 (2009). M. Ogawa, et al., Biochem. Biophys. Res. Commun. 382, 370-374 (2009). Y. Murayama, et al., Int. J. Cancer 125, 2256-2263 (2009). 心筋機能分子の可視化による心臓の病態の解明 本学の病理学教室には先々代の藤田晢也教授時代に我が国で初めて共焦点レーザ顕微鏡を開発したという輝かしい歴史があります。当時、開発の中心となりこれを継承し発展させた髙松哲郎前教授が1990年代に高速共焦点レーザ顕微鏡を構築しました。これにより心筋細胞のカルシウムの空間的な動態が詳細に可視化できるようになりました。こうした研究手法を用いて、私たちは心疾患とくに致死性不整脈の発生機構の解明に努め、カルシウム動態の異常、心筋細胞間や心筋細胞・非心筋間のコミュニケーションの異常、心筋組織構築の異常が、心臓の興奮・伝導の破綻につながる病理基盤を形成することを明らかにするなど、心臓不整脈の発生機構に関する新たな知見を発信してきました。その研究成果は心臓病学の教科書であるBraunwald's Heart Diseaseにも詳細に採り上げられています。さらに心房の興奮伝導機能異常と組織形態異常との統合的解析から実験的心房細動の発生機序解明に成功しました。このように私たちは、光を用いて分子、機能、形態を統合的に解析することにより、不整脈や心筋障害の機序解明に努めています。 主要参考文献 H. Tanaka, et al., Pathol. Int. 67, 8-16 (2017). Y. Jiang, et al., Acta Histochem. Cytochem. 47, 59-65 (2014). T. Matsuyama, et al., Heart Rhythm 10, 1342-1348 (2013). K. Fujiwara, et al., Circ. Res. 103, 509-518 (2008). T. Nakagami, et al., Cardiovasc. Res. 79, 70-79 (2008). T. Hamamoto, et al., J Mol. Cell Cardiol. 38, 561-569 (2004). H. Tanaka, et al., J. Mol. Cell Cardiol. 34, 1501-1512 (2002). T. Kaneko, et al., Circ. Res. 86, 1093-1099 (2000). |